• テキストサイズ

魔王様の策略

第1章 手をとったときにはきっと決まっていたのでしょう。


「聞いてる!?」
「聞いてる、聞いてる」
 つい現状を思い返していたら、友人の一人の話を全く聞いていなかった。何の、話だったか。
「もう、聞いてなかったでしょ。かなの嘘はすぐわかるんだから」
 プゥッと頬を膨らます友人は可愛らしい。この友人とは小学校からの付き合いがあるので癖など何もかも知っている仲だ。何も気を使わなくていいので結構楽だ。入学と同時に何を思ったかテニス部マネとなり、現在まで残っている強者でもある。
「もう一度、言うね?テニス部のマネ、手伝ってほしいの」
 溜息をつきつつも、可愛く言う友人。何言ってんだ、こいつ。
「は!?」
「うん。ありがとう。かななら手伝うって言ってくれると思ったんだ。もう、テニス部の皆には伝えてあるから安心してね。皆もかなならって良いって言ってくれてたよ」
 ニコニコと言うこの友人は、たまに人の話を聞かず、物事を進める癖がある。
「いや、待て。無理無理無理。ていうか、あいつら引退じゃ」
「何言ってるの?U-17の合宿に呼ばれているからまだ、部活あるのよ?それに、どうせ内部進学するんだから引退なんてほぼ形だけのようなものじゃない。」
 当たり前みたいに言っているが、決して当たり前ではない。内部進学する者が多いのが現状だが、正直私は外部受験しようかと考えているのだが、今は関係ないか。
 というか、会話が成り立ってない。無理って言葉は無視か。
「皆、喜ぶわ」
 喜ばねぇだろ。
/ 9ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp