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プロポーズされてみませんか? 【短編集】

第2章 ジューンブライド 【黄瀬涼太】


その手のひらサイズの箱に入ってあったのは小さな宝石が埋め込まれた指輪だった。
「その宝石はね、ムーンストーンってゆうの」
宝石は綺麗に光を反射している。
「石言葉は『純粋な愛』」
「純粋な愛……」
「そう。私からの曇りのない愛。そして、涼太がくれる屈託の無い愛。私、涼太が恋人でよかった!!」
そう言って笑う春乃の手を、気がついたら握っていた。
「涼太?」
「ありがとう…!嬉しいッス。俺、仕事柄あんまり一緒にいてあげられないし、すぐ嫉妬するし。ホントかっこ悪いところばっか春乃に見せてる。けど、春乃はそんな俺に不満一つ言わない。そんな春乃とずっと一緒に居たい。今、指輪とか無いけど言わせて」
俺は春乃からもらった俺の指輪を春乃の左手の薬指にはめる。
「俺と結婚してください」
そう言った俺に春乃は勢い良く抱きついてきた。
「もちろんオッケーだよ!!」


その一年後、俺の誕生日に式を挙げた。
「ジューンブライド叶って良かったッスね!」
「うん!ありがとう涼太!」
「どういたしまして、黄瀬 春乃さん」
「そうだった。私もう黄瀬になったんだね」
「これからもよろしくッス!春乃!」
そう言って俺たちはキスをした。
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