第24章 煙と扉
「あ、あの赤いものなくなってる・・・!」
自分たちが出た部屋の隣にあった、あの赤い物体はいつの間にか消えていた。
イヴたちはこの先になにかあるかもしれないと先へと進んだ
メ「あ! イヴ見て
階段があるよ!
あそこから
下の階に 行けるかも!」
しかしあの首なし人形が階段の先へと進むのを拒むように立っていたのだ。
動くことがないその人形に、隣に立っていたメアリーに恐怖を感じた
メ「・・・これ 邪魔・・・」
鳥肌がたった。
いつもと違うとても低く、冷たい声にイヴは今感じている雨の冷たさではない、別のなにかの冷たさを感じていたのだ。
メ「イヴ、もどろー」
メアリーはイヴの手を取ると、花瓶があったところまで戻っていたのだ。
メアリーはその場所につくと、あの唇だけが描かれた画をじっと見つめているだけで一歩も動くことがなかった。
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