第19章 届いた声と続く道
がちゃとドアが開いたのを確認し部屋の中へ入っていくことにしたのだ。
相も変わらずの紫の部屋。
自分によく従う彼を思い出し、ふと笑みがでた。
ここからはやくでよう。
そして彼女を連れて行こう。
目の前にあった部屋はどうやらカギがしまっている。
右側へと向かって行くと、美術館内に展示してあった『心配』の絵がこちらをじっと見つめているのに赤司は背中を向けてドアノブを捻ると、この部屋だけは他の部屋と違って赤色の物体によって汚染されていた
赤「なんなんだ この部屋・・・
長居はよくなさそうだ」
一応と持っていたタオルで口元を塞いで見るが、この空気には耐えにくいものがあった。
思わず外に出ることを優先し、他に自分がやることがないだろうかとあたりを見回した。
一枚の壁の向こう側にはまた一つドアが存在しているのに気がついた。
そこはカギが閉まっており、次、とともにつぼみのようなものが飾ってあるドアの前へと立つのだが、やはりそこもカギが閉まっていた。
ふと、横へ視線を向けるとあの隅によけたはずの人形が待ちうけていたのだ
“ずっと あなたに ついてくね
わたしの おうち すぐそこなの”
それに対して無視を決め込むと、ドアを開けた。
7つの台が立っていて、奥にある紙へと近づいた。
『七つの色彩・・・絵の具玉を 集めよ
さすれば 部屋は色付き
そなたの 懸け橋となるだろう』
赤「絵の具玉か・・・
なんだかあいつらを思い出す」
赤司はふと優しそうな笑みを浮かべると、部屋から出て周りを確認した。
あの人形は動いてない。
隣の二つの画を見ていると、ふと右の方の画を見ているとなぜかイヴが困ったような表情を浮かべているような映像が頭の中に流れてきていた。
ふと、この画がなんらかのヒントになるのだとそう赤司は思った。
だから・・・
赤「イヴ、その画はね・・・」