第19章 届いた声と続く道
イヴ。
そう誰かに呼ばれる声がした。
誰かではない。
ここからともに逃げることを約束した赤司の声だとイヴは十分理解していた。
大丈夫、大丈夫。
なんども自分の中で言い返していた
メ「あ、イヴ! 通れるようになってるよ!」
あの緑色の絵はいつの間にか橋になるようにして、大きな穴の上に置かれていたのだ。
二人は近づき、通っていいのかの了承を得ると渡り終えていた。
渡ったところにあるのは青色の三角形の置物。
これを下に落とさなきゃいけないとなぜだかイヴは思った
メ「イヴ?」
「ちょっと待って
これ下に落とす!」
先へと進みそうになるメアリーに声をかけると、その場にとどまったのを確認するとイヴはその置物を下へと落としたのだった。
どこかに落ちたような音がしたのを確認すると、立っていたメアリーのそばまで向かって、先へと進むことにしたのだ