第10章 目
下から出る指にどちらにつければいいのか知らないイヴは立ちつくしていた。
赤「左手の薬指だよ」
赤司の言葉に頷き返すと、持っていた指輪を言われたとおりに左手の薬指にはめてあげた。
そうすると悲しそうな表情を浮かべていた二人は笑みを浮かべ、花嫁がもっていた花のブーケが落ちてきていた
「あ、『幸福の花嫁』になってる!」
赤「良かったね」
花のブーケを手に取りながら笑みを浮かべる彼女に赤司もつられて笑みを浮かべていた。
その花のブーケを持って、あの青色の絵の物体のところへと向かったのだった
『えへへへ へへへへへ
はな・・・おはな いいなぁ・・・
そのお花 くれたら
ここ 通してあげるよ・・・えへへ
えへへ・・・お花 ちょうだい』
赤司はイヴの手からブーケを取ると、イヴをその絵から遠ざけると口の中へと放り投げていた。
『えへへへ ありがとう・・・
いいにおいだなぁー・・・えへへ
それじゃ いただきます』
そういってそのブーケを青色で描かれていた顔は赤色にしながらそれを食べていたのだ。
赤司はやはりと内心でつぶやきながら、イヴはその光景に呆然としていた。
『あー おいしかった えへへへ
ありがとう ありがとう
約束だからね ここ通すよ
このドアで 奥に行けるよ
それじゃあね えへへへへ』
青色の顔は消えてしまい、青色のドアへと変わっていた。
赤司はそのドアを開けるとイヴとともにそのドアの中へと入っていったのだった。