第9章 嘆きの花嫁、名前の呼び方
そこにはあの黒い手が今度は下から延びていた。
その手の近くの壁にはウエディングドレスを着た女性と男性が描かれていたのだ。
結婚式なのだろうか。
しかし二人とも悲しそうな表情にイヴは悲しそうにしながらその画を見ていた
赤「『悲しき花嫁の右手』に『悲しき花嫁の左手』か・・・
画のほうは『嘆きの花嫁』に『嘆きの花婿』」
「悲しそうな表情・・・」
赤「結婚指輪がないみたいだね
たぶんそれが原因だと思うんだよね」
「探そう!」
イヴは赤司を見ながらそう言った。
二人が悲しそうにしているのは見ている自分も悲しくなってくるのだ。
赤司はそうだねと答えて奥に進むために歩きだしたのだ。
廊下を渡りきると近くにあったのは白色のドア。
赤司はそこまで行くとドアを開けた。
部屋に入ると紙に書いてあったのは『ラビリンス』。
見た限り、どうやらここは迷路のようになっているらしい。
右にあったところを壁添えに歩いているとあの首なし人形が歩いて、それをどうやらイヴの方が発見してしまったらしい。
手に力が入り込んだのに気がついた赤司は彼女を守るようにしながら先へと進んだ
赤「“赤い絵の具から まっすぐ南へ”か・・・」
「ところどころにあったね、赤い絵の具」
赤「じゃあ、それを探せばいいね
あの人形たちには気をつけよう、挟み撃ちとかされたらどうしようもないし」
「うん」
そう言って二人は歩きだしていた。
床には赤い絵の具がところどころにあったのだが、これから南へと向かったのだが、壁に当たり触ってみるもののなにもなく、他の赤い絵の具を探しつつも人形に見つからないようにしていた。
.