第8章 青いバラとオッドアイの青年
?「・・・で とりあえず・・・
ここから出る方法を 探さないか?
こんな 気味の悪い場所
ずっといたら おかしくなる
そういえば まだ
名前聞いて なかったな
俺は赤司っていうんだ お前は?」
「イヴ・・・」
赤「イヴって言うんだね」
赤司と言った青年は自分が持っている赤いバラのように髪色が赤かった。
目はどうやらオッドアイらしく、左右の目の色が違っていた。
赤に橙。
綺麗な色だと思って見とれていると苦笑を浮かべた彼がいた
赤「気味が悪いだろう?」
「ううん、綺麗」
イヴの言葉に驚いたのか、赤司は目を見張った。
イヴは彼の目が怖いとは思わず、本当にただ単に綺麗な目だと思ったのだ。
なぜこの目が気味が悪いというのだろうか。
「綺麗な色だと・・・思う
太陽のような感じで、気味が悪いだなんて思えない」
彼女はまっすぐと赤司と目を合わせながら答えた。
それに驚いたのか目を見張る彼にイヴは笑みを浮かべるだけだった
「赤司さん、一緒にいきませんか?
このままだとここにいることになりますし」
赤「だな・・・イヴ」
「はい?」
赤「征十郎だ」
「征十郎・・・さん・・・?」
赤「さん付けはいい
今からそう言ってくれ
あ、敬語もいいからね」
赤司はイヴの手を握りしめると、奥へと扉に向かうために歩きだしていた。
赤色の扉の前にはあの首がない人形が立ちつくしていた。
あの追いかけられてことを思い出すと、ふと赤司の手を強く握ってしまっていた。
赤司はこれにも追いかけられたのかと頭の中で一致していた
赤「イヴ、一旦手を離すよ?
大丈夫、この像を動かすだけだから」
赤司の言葉にイヴは頷いた。
手を離すと赤司は笑みを浮かべ、頭を撫でると頭のない石像をドアから少し離れた場所へと移動したのだった。
赤「それじゃあ、行こうか」
赤司はもう一度イヴの手を取ると、扉を開けて中に入ったのだった。