第5章 猫、棒人間、時々モアイ
次の部屋は猫の顔が一面に広がる部屋。
目は開かれ、じっと睨むようにこちらを見ている様子だった。
そんな猫には溝があり、形からすると、猫の好物の魚でだろうと、回らない頭でもすぐに理解できた。
まずは左などと確認してドアを開けると部屋の中には8個の壁がそりたっていた。
一番最初の壁には一枚の紙が貼ってあり、そこには棒人間が描かれていた。
「“かくれんぼ する?”」
そんな文字が紙の下に書かれていた。
それと同時に目の前の棒人間は紙の中へ逃げるように姿をくらまし、真っ白な紙へと戻っていた。
この中に今先ほどの棒人間がいるのだ。
かくれんぼ、する
なるほど、こういうことなのか。
そんなことを考えながらも、たどり着いたのは、勘で左下の2番目へとむかった。
ここの感じがする。
そう思って赤色のカーテンの下にあった黄色いボタンを押していた。
するとカーテンが、左右に開かれて、中にあった紙にはあの棒人間。
“みつかった けいひん あげる”
そう黄色い字で書かれているのを読んでいるとぼとんと共にどこかにものが落ちた音がした。
ふと体を横にずらすと水色の何かが落ちているのを確認できたのだった。
近づくとそれは目の前にあった、魚を下ろす絵から落ちて来た、魚の頭が床に落ちてきてたのだ。
それを手に取るとこれが一つ目の鍵なのだと確信した。
一応だが、生臭い臭いはしなかった。
さすがにここまでは再現出来なかったのだろう。
体は隣の部屋にあるかもしれない。
そう思って猫の部屋にもどって右手の部屋へと向かったのだった。
そこに広がるのは・・・
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