第33章 ハンカチ
ごーごーと言いながら燃える炎にメアリーは一歩後ろへ下がっていた。
そのまま真っ黒に燃えてしまうメアリーに赤司は見せないように自分の胸にイヴの顔を埋めさせていた。
跡形もなく消え去ったのを確認すると、赤司はイヴを腕から下ろし額縁を見た
「燃えちゃったね・・・」
赤「あぁ、イヴはガラス浴びなかったか?」
「ううん、征君が守ってくれたから大丈夫・・・
って、征君の手!
切れてる!」
赤「ん? あぁ・・・
いつ切れたんだろうな
これぐらい大丈夫だろう」
「征君、これ使って」
そう言ってイヴは持っていたハンカチを赤司へと渡していた。
しかし受け取ろうとしない彼を見て、イヴは強引にも持っていたハンカチで彼が怪我していた部分にハンカチを当てたのだった。