第29章 ジャージ
まずはこのバケツに水を入れることが優先だ。
たしか一番右奥にあったはず。
なるべくイヴの歩調に合わせながらも、早歩きでバケツの中へ水を汲んでいた。
この水は一つだけ蕾だった花のところへ向かうだけだ。
一番下まで下がり、家の隣に蕾のままのチューリップへ水をかけると花が咲き誇った。
その花の中には・・・
「カギだ」
赤「美術館のカギみたいだな」
どうやらカギが入っていたらしい。
二人はまっすぐ道沿いに向かうと美術館の前に立った。
鍵を開け、中を確認すると自分たちの絵とともにメアリーにあの気味の悪い人形。
その真ん中には“Pandora’s box”と書かれた箱があった。
その箱へ手をさしのばしてみると、何かが現れ飛んで行ってしまったのだ。
思わず赤司は自分の方へとイヴを抱き寄せたのだが、なにも置きない異変に安心したかのように箱を覗いた。
箱の中には小さな鏡。
それを手にとってなにかの役に立てばと、ふと想いふけていた。
もう一度周りを歩こうと言うことになり美術館から出た二人は今度は左の列からということで上へと歩いている最中、チョウチョ公園へとたどり着いたのだが、ある異変にイヴは気づいた
「征君、一匹だけ色が違うチョウチョが増えてる・・・」
赤「あのオレンジのやつか
こいつだけはねに目玉模様がついている」
何かの暗号なのかと頭をひねらせてみるものの何も出ない答えに二人は歩きながら答えを出すと言うことにすることで上へと進むことにしたのだ。
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