第28章 探索と鬼ごっこ
「!」
思わずイヴは赤司へと抱きついた。
目が真っ赤で、白いヘビが存在していたのだ。
そのヘビは青い家をじっと見つめていた。
青い家の玄関は目を描かれていて、どうやらドアは氷によって塞がれていた。
赤「ここはあいつが 描いた絵 なんだろうね」
「メアリーの?」
赤「あぁ」
赤司は元の道へ戻りながら自分の見解をポツリと言った。
ふと青い屋根の家の扉に文字が書いてあることに気が付き、近寄って見てみると
“ピンクの たてものに
ちゅういがきが あるよ
それをよめば あくドアです”
ピンクの建物と言えば、隣の列にあった。
そちらへと向かうと、ドアの隣に文字を見つけた。
“もものかぎは かならず
おもちゃばこに しまうこと”
「おもちゃばこを探さなきゃだ」
赤「あぁ、しかしそんなもの今まで見たところにはなかった
もう一度戻るか」
赤司の言葉に頷くと、二人は来た道を戻って行った。
開かないだろうと思いつつも、赤司はドアノブに触ると、なぜかドアが開いたのだった。
なにか起きるかもしれない。
そう思って慎重に中に入ってのだが、そこもまた小さな家だったのだ。
きょろきょろと探索しながら奥へと進むと、壁を隔てたところにうさぎのぬいぐるみとともにバケツがあった。
赤司はそのバケツを手に持ち、この家から出ようとしたと同時だった。
誰かが家の中に入って来るのに気づいた赤司はイヴの口元を手でふさぎ、しっと自分の人差し指を自分の口元にあてながら様子をうかがった。
メ「イヴ・・・赤司・・・
・・・・どこにいるの?」
イヴの身体が揺れているのに気が付いた。
赤司は自分の方へと抱きよせ息を潜ませた。
ここにいないのがわかったのかメアリーは諦めてここから出て行ったのだった
「・・・今のって・・・まさか・・・」
赤「追って来たんだろうな あいつ
はやく行くぞ」
赤司はイヴを立ち上がらせると、用心しながらドアを開けて外に繰り出した。
小さなところだ。
いつメアリーに出くわしてもおかしくないという状況だった。
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