第1章 #
オペオペの実の情報が手に入った。
これでローの病気を治すことが出来る。
やっと希望の光が差してきたのに…。
「ロー!!!」
振り返るとローは倒れていた。
「おい!お前…ウソだろ!しっかりしろ!」
「ハァ…ハァ…」
やっと生きられる可能性が見つかったのに、ローに笑顔が戻ると思ったのに…!
それに早すぎる。
「まだ3年も経ってねェぞ!お前の読みじゃもっと生きられるハズだろ!」
ロー小さな体を揺さぶったが、返ってくるのは荒い呼吸だけだ。
しかも熱が出たのか体温が高い。
「やべェ、熱がある…!どうしたらいいんだ!医者はどいつもこいつも使えねェし…どうすりゃいい!?」
この半年、回った病院ではことごとく騒ぎになり、政府に通報された。
その度に「ホワイトモンスター!」「白い町の生き残り!」「なぜ全員駆除しなかったんだ!」と、心無い罵倒を浴びせられた。
「何とか頼むよ…あと3週間…!生きててくれよ…!」
せっかくここまできたのだ。なんとしてでも生きてほしい!
「チャンスをくれ!」
今まで信じてもいなかった神に、コラソンは初めて祈った。