第35章 近い時間
ま、観客は知らねーだろーけど、この試合って
二人の教師の戦いが裏にあったよな。
そんなことを考えていると、理事長は静かにベンチを去って行った。
あの人の恐ろしさは、やっぱハンパないわ。
すると、杉野が座り込んでいる進藤の元にしゃがみ
杉野「進藤 ゴメンな、ハチャメチャな野球やっちまって。」
と言っていた。
俺はしばらく、二人の様子を見てみる事にした。
杉野「でも わかってるよ、野球選手として おまえは俺より全然強ぇ。
これでおまえに勝ったなんて思ってねーよ。」
進藤「……だったら…なんでここまでして勝ちに来た。結果を出して
俺より強いと言いたかったんじゃないのか。」
すると杉野は少し考えて
杉野「渚は 俺の変化球練習にいつも付き合ってくれたし、光はなんだ
かんだ言って 1番本気になってみんな励ましてたし、カルマや磯貝、それに
光の反射神経とか皆のバントの上達ぶりとかすごかったろ。」
と言った。
やばい、嬉しい…