• テキストサイズ

ただの仕立て屋な私は紅覇君に誘拐されました

第6章 叫び声


ボスッ

「………、ん…?」

身体に痛みが走らない。

それとも、痛すぎて痛みすら感じないのか。

というか、さっきから肩と足に違和感が…。

そ~っと目を開けると、そこには思いも寄らない光景。

「…大丈夫ですか…?シェリー殿……」

「…っは、はく、白龍さ…!?」

目の前には白龍さん(イケメン)の顔が映っていた。

私が頭をぐるぐると回していると、白龍さん(イケメン)は私を優しく降ろしてくれた。まじ紳士。

「あのっ、ごめんなさい!お怪我はありませんか!?」

「俺は大丈夫です。というか、それはこっちの台詞です。シェリー殿は大丈夫なんですか?」

「わっ、私は白龍さんが守ってくれたおかげでピンピンしていますよ!ほらっ」

腕をぶんぶん振り回して、元気な素振りをする。

そんな子供っぽい動作に、白龍さんはくす、と笑った。

「なっ、なんですか?どうかしましたか!?」

振り回すのをやめ、白龍さんに少し近寄った。

「いえ…。ただ、貴方の以外な一面が見れたな、と思って」

すると、少しの間があき白龍さんはハッ、と気がついたように顔を赤くした。

「あっ、いや、別に変な意味ではなくてですね…、ただ、シェリー殿はもう少し大人びた女性かと思い…っ!あ、すみません、失礼でしたね。えっと…」

顔に汗をだらだらと滲ませ説明する白龍さんに、今度は私がくす、と笑みをこぼした。

「うふふっ、そう言う白龍さんも子供っぽいところ、あるじゃないですか」

「……そうですね」

私が笑っていると、白龍さんは少し呆れた顔をして笑った。



「…私達空気ですね……」

「そうね……」

後ろで何やら悲しげな笑みをしながら二人を見つめる影があった。

「…白龍…シェリーさん…」

「っ!は、白瑛様!?いつからそこに…」

「……さきほどからずっと…(私って影薄いのかしら…)」

すみません、すみませんと頭を下げて謝るシェリーに、白瑛は心の中で静かに泣いた。

大丈夫ですよ白瑛さん。未だに忘れ去られている人が一人いますから。

「…あの……一応私もいるんですが…」

半泣きになりながらすっ、と手を上げる青舜。

「!?あ、そのっ、ほんとすみませんでしたっ!!」
/ 64ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp