第2章 出会い
出会い
紅覇side
ザワザワ
「わあ~。やっぱどこの町も賑わってるもんだねぇ~」
僕はとある町に訪れていた。
勿論、従者はつけずにね。
今日は気分転換的な意味でこの町に来た。
いつもとは違う周りの雰囲気。
僕は特に行く当ても無く歩いていた。
すると、
「おい!今日は広場でいつものやってるらしいぜ!」
「まじか!行こうぜ!」
僕の横を通った中年男が、期待の表情で走っていった。
…いつもの?
僕は気になってあの男達の後を追った。
~広場~
「おおおお!」
「いいぞ!」
「もっとやれ!」
広場に着くと、そこには数え切れない程の人々がいた。
これ程の人々の中心には、一体どんなことが起きているのだろう。
好奇心で、人をかき分けていった。
かき分けるだけでもすごく時間が経ったように思えた。
額に汗をうっすらと滲ませながら、前を向いた。
刹那。
「~♪」
広場の中心で華麗に踊る少女に、目を奪われた。
雪の様に白い肌。
空色の透き通った瞳。
黄緑色の長い髪。
すらりと伸びる手足。
すべてに魅了され、我を失いその光景をただただ見ていた。
もう周りの歓声は聞こえない。
僕の瞳はあの少女しか映していなかった。
踊りが終わり、あの少女がお辞儀をしているときにやっと我に返った。
照れたように笑う少女。
その表情を見て、僕は確信した。
ーーーあの少女に一目惚れした、と。
その感情に気づいた僕の身体はもう動いていた。
だんだんと少女に近づく。
そして、少女が目の前にきたら、僕の手は彼女の腕をぎゅっと掴む。
「お前は今日から僕のだよ」
それだけ告げると、僕は少女を担ぎ走り出した。