第1章 初恋
「俺は、1-Cの玉森裕太。きみは?」
玉森裕太・・・
『あっ!同じく1-Cの北山カナです!』
「本当に平気?」
玉森さんが不安な顔をする。
『平気ですっ!』
膝がジンジン痛む。
でも、心配かけられないから。
「嘘つくなよ。」
そう言って、私に背中を向けて座る玉森さん。
「乗って。保健室・・・行こ?」
時間が止まったみたい。
世界が白黒で、玉森さんだけに色がついていた。
『はい!』
背中に乗った途端にほのかに香る香水。
甘ったるくて、でも男らしくて。
キュン♡
背中に顔をうずめる。
___ 離れたくない...