第3章 一つ合宿所の屋根の下
「わ!朝から豪華!!」
「あ、おはよう日向」
食堂に入ってきたのは、太陽の様に明るい表情を浮かべる日向だ。テーブルには先生、そして私も協力した朝食が並んでいる。私も手伝ったのは、鶏肉の照り焼き、マカロニサラダに大根とわかめの和風サラダ、ほうれん草といんげんの胡麻和えだ。
早く来た先輩達も料理を運ぶのを手伝ってくれて大助かりだ。その様子を見て、慌てて日向がおれやりますと駆け寄る。
朝からみんな元気だなーと思っていると、食堂の扉の前で大爆笑が響いた。何事かとその方を見詰めると、次にはガチャリと食堂の扉が開いた。
「ひーっ!ひーっ!腹いってええぇぇ……!」
「ブククッ、ノヤっさん笑い過ぎっ、ブハッ!」
「ホントに笑い過ぎです二人とも……」
田中先輩と西谷先輩が腹を抱えて入ってきた。そこに続いて、朝から眉間に皺を寄せる影山さんが入ってきた。
「何朝から爆笑してたんだお前らー」
主将が呆れた表情で問い掛ける。その問いに、田中先輩が笑いを堪えながら答えようとする。
「だ、だってっ!か、かウクッ、影山が子供みたいなこと、言うんすよ!」
「ホントの話です!ホントに聞いたんです!」
何やら田中先輩にからかわれている影山さんはジタジタと抗議をする。主将は半ば脱力したように問い掛ける。
「子供みたいなことって何だ?」
「昨日の夜、寝てる時に足音聞こえたんですって!」
─────ガチャンッ!!
今…何て………?