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【ハイキュー!!】行け!烏野高校排球部

第3章 一つ合宿所の屋根の下


その後も怪談は続いたのだが、どこか微妙な空気が漂い、こちらに視線がチラチラと向いたりした。しかしそれもしばらく経てば収まった。

でも、自分の中で影山さんとの件が尾を引き、全く怪談が頭に入って来なかった。話に集中しようと意識するが、その反動で隣の影山さんの気配というか体温を余計感じてしまい、頭が沸騰しそうになる。何だか自分一人だけ凄い意識してて恥ずかしい。
影山さんはどうなのか知りたいところだが、もう恥ずかしくて顔なんて見れない。見ようと動こうとして、もし影山さんに触れてしまったら、目が合ってしまったらと考えるだけで死にそうな勢いだ。ああもうどうしよう。何とかこの状況を打破出来るような事でも起これば…。





「あっ!星マークが出た」




主将が弾んだ声が耳に入る。その声に思わず顔を上げる。
「ホントだべ。てことは、挙手制、だっけか?」
「そーゆーことだ。誰か話したいやついるかー?」
周囲を見渡すが、手を上げる雰囲気は見当たらない。これだ、この状況打破の突破口!語りに意識が向けば影山さんへの意識も少しは薄れる筈だろう。
「あ、あのっ!良い、ですか?」
「おー!瀬戸か!!良いぞ良いぞ!!」
「どんな怖い話するんかなー」
田中先輩とスガ先輩はわくわくした様子だ。おおっとこれは期待を裏切れないな。まぁ裏切るつもりもないがな。

「じゃあ、話させてもらいます…」
周囲の空気がピンと張りつめる。皆が静かに私へと視線を注ぐ。その視線を受け止め、スッと息を吸った。
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