第3章 一つ合宿所の屋根の下
澤「影山…お前ホントに許さない…」
田「影山ぁ!お前うらやま、いやけしから、いややっぱ羨ましいッ!!」
西「そこ今すぐ代われ影山コラァ!!」
日「な、な、なななないつの間にそんなことに!!」
菅「影山説明してもらおうか〜」
山「瀬戸ちゃあぁぁぁん…!」
月「……」
皆の視線が鋭く突き刺さるが、どういう事なのか分からず、影山さんを見ると、影山さんの視線が腕の方へと向いているのに気付き、同じ方へ視線をやると、脳が一瞬フリーズした。
私は、影山さんの腕にしがみ付いていた。
「う、わわわわ…!!す、すみません影山さんっ!!」
「あ、い、いや気にすんな!」
慌てて影山さんから離れて距離を置き正座する。何てことだホントに今どうしたら良いか分からない。穴があったら今すぐ私を埋めて欲しい誰かスコップ持ってきてください。ていうか影山さんに謝っても謝り切れない。
「本当にすみませんでしたあの怖くて気が動転しててトンチンカンというか失礼なことをしてしまって、あのその本当にごめんなさい死んでお詫びを」
「い、いやほ、ホントに気にすんなって!怒ってないから!とにかく息を吸ってくれ!」
「で、でも、」
「そーだそーだ瀬戸!気にすんなって!寧ろ俺羨ましい以外の単語が出てこないぞ!!」
「へ、へ?」
田中先輩の言葉に遠慮無く驚いてしまう。
「何で俺じゃんけん負けたんだチクショウ…!!」
「ノヤっさんそれは言わない約束だろ……!!」
「俺も何で負けたんだろ…負けてなかったら、負けてなかったら瀬戸が……!!」
「おーっと大地ー。俺の腕って可能性もあるんだべー?」
周囲のみんなが口々に発する言葉に顔が熱くなっていく。ちょっとこれはマズい。私の心臓がマズい。