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【ハイキュー!!】行け!烏野高校排球部

第3章 一つ合宿所の屋根の下


     *   *   *

『すると、寝ている自分の周りを誰かが走り回っている気配がするんです。その足音から、走り回っているのはこどもの────』

文字を目で追い、息を飲んで次のページを捲った。敷布団の上に横になり、一人怖い話の短編集を読んでいる。その本は、一般の人達から募集した実体験を一冊にまとめた物だ。中々にリアルに感じられて怖い。
というか、さっきのさっきであんな事があったから余計怖い。あんな事があったのに怖い本を読んでる理由は、一人だし、する事も何もないので仕方なく読むしかない状況だからです。


「はぁ…」


やっぱ怖いしもう寝ようかな。うん、てか寝よう。明日があるさ。と、上半身を起こし、立ち上がろうとすると、




───────コンコン




「? 今開けます」
急いで扉に駆け寄り、ノブを開いて押し開ける。
「おっす瀬戸!」
「ばんわー!」
「田中先輩に西谷先輩…!」
開けた視界の前に立っていたのは、楽しそうな表情を浮かべるお馴染みの二人だった。西谷先輩がわくわくした様子で話しかけて来た。


「なぁなぁ瀬戸!今暇か?」
「? は、はい暇ですよ」
「じゃあじゃあッ!!今すぐ男子部屋行こうぜ!!」
「えっ、えぇっ…?!だ、男子部屋……?!」
あまりの突飛な発言に脳のブレーカーに手が掛かりそうになった。待って待って脳の処理が置いてけぼり食らってる。混乱状態の頭を落ち着かせ、二人に問いをぶつける。
「い、一体、な、何が……?」
「合宿の夜といえばさー!やっぱ枕投げに恋バナ!そしてっ!!」
西谷先輩はビシッと私に指を突き付けると、田中先輩にアイコンタクトを送る。すると田中先輩も同じく私に指を突き付け、二人揃って不敵な笑みを浮かべた。二人は息を揃えて言い放つ。












「「怪談話だろッッ!!!」」

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