第3章 動物園とお迎え
ハグリッドは首を横に振る。
「我々の世界のことだよ。つまり、あんたの世界だ。俺の世界。あんたの両親の世界のことだ」
ハリーは不思議そうに聞く。
「何の世界?」
ハグリッドは怒りが爆発寸前のようだ。
「ダーズリー!」
豚の父親は青い顔でむにゃむにゃと意味のないこと言っていた。
「じゃが、お前さんの父さん母さんのことを知っておるだろうな。ご両親は有名なんだ。お前さんも有名なんだよ」
「えっ?僕の… 父さんと母さんが有名だったなんて、ほんとに?」
「あなたほんとに知らないの?」
ハグリッドは髪をかきむしり、当惑した眼差しでハリーを見つめた。
「お前は自分が何者なのか知らんのだな?」
しばらくするとハグリッドがそう言った。
豚の父親が急に叫んだ。
「やめろ!客人。今すぐやめろ!その子にこれ以上何も言ってはいかん!」
「黙りなさいこの家畜が」