ハン×ハン《 刻まれる時の中の...》~恋愛物語~
第7章 ヒコウセン×ノ×トーク
【トヒロ】
くっそ...
ゴンとキルアと飛行船探検を始め、寝てろ会長(笑)にゲームに誘われた
で、三人でかかっても本気を出さない会長にキルアはギブ
俺とゴンは、せめて右手を使わせようと努力してるけど、全然ダメだ
「よーしっ!」
ゴンが何を思ったのか、会長に突っ込んでいく
『ゴツーーーーンッ』
「いってぇっ!!」
(腹に頭突きとか、体の戦いになってどうすんだよ!!)
「もーういっちょぉおおおっっ!!!」
『ひょいっ』
「逃げちゃえ♪」
会長が右手を使って、(はい、ここ重要!)ゴンを後ろの壁に突進させた
『ゴンッ』
名前と同じ音をたてながら壁にぶつかったゴンは、そのまま地面に倒れる
「は...死んでる?」
「ゴン!!大丈夫か!?」
ゴンが勢いよく正座になる
そして、にひっと笑う
「今、右手使ったでしょ?」
「!?」
会長が驚いて思わず右手を見る
どうやら本人も無意識だったらしい
(ま、左手でボール持ってたらそうなるよな...)
「やったー!!ひゃっほーーーーーーおぅ...ZZZ」
(ゴン...落ちたか...)
「まだ、続けるかの?」
「いや...」
俺はついていた埃を払い、部屋の外に通じる扉に手をかける
「俺一人でなんとかなるような相手じゃねぇだろ爺さん。俺もおりるよ、じゃ...」
俺が部屋を出るとき、会長は電話をしようとしていたのが見えた
(やっぱ、俺は弱いな...)
俺は一人、泣きそうになりながら廊下を歩いていった