ハン×ハン《 刻まれる時の中の...》~恋愛物語~
第5章 メンチ×ト×リョウリ
二次試験やり直しの為に【真二つ山】まで移動した
この山は、名前の通り中心でパックリ半分に分かれていた
メ「みんな、崖下を覗いてみて」
メンチさんの言うがまま、私たちは崖を覗く
そこには、雲の巣のようにあみだ状になった白い糸が吊るされ、その下には卵らしきものがあった
メ「クモワシの巣よ。外敵から身を守るため、崖の狭いところに巣を張るの」
見てるだけで気が遠くなりそう
私は高いところが苦手なのだ...
そう
一般的に、高所恐怖症というものだ
(こんなんじゃ取りに行けないよ...!!)
私が困っていると、メンチさんが崖に飛び降りていく
何か策があるんだろうけど、こんなところに飛び降りるなんて自殺行為に等しい
(念を使うのかな...?でも、ここには念を知らない人がほとんどだし...)
おそるおそる下を覗くと、メンチさんが卵をつかんで崖に落ちていった
「っ!?」
怖くなって慌ててかおを引っ込める
(メンチさんが死んじゃう...!?でも、念を使えばなんとかなるし...でも、でも...)
『ヒュォオオオオオオッッ』
風の音
崖から
振り向くと、メンチさんが浮かんでいた
(飛んでる~っ!?)
崖からの上昇気流で上がってきてるらしいんだけど、人が浮くほどの風ってあるんだ...
風、か...
ゴ・キ「面白そうだね/な!!」
あぁ、うん
二人からワクワクって効果音が聞こえてきそうだよ...
ゴ「こういうの、待ってたんだ!!」
「えっ...」
『ひゃっほ~~~~~う!!!』
ゴンたちが飛び降りていく
「!?...み、みんな!?」
ト「お前は心配ない。合格してんだから...黙って俺たちを待ってれば良い(にやっ)」
トヒロも飛び降りていく
「なによ、今の笑みは...(ふっ)」
けど、分かった気がする
皆、ハンターを目指す人たちはなにも恐れない
むしろ、恐怖を期待に変えてスリリングな展開を楽しんでいく...
ハンターとは、追求する人
自分を信じて、自分の力で道を切り開いていく人...!!