第3章 帰りたい場所と描く未来
『…そう、明菜は祭に参加しないんだ。。。』
『アッキーは、国立の医大を目指しているから、夏休みは夏期講習らしいんだ。』
『あとフミヤも、、、あいつは元々このまちがあんまり好きじゃないからね。』
『そうか。。。』
全員が祭に打ち込んでいる、
このまちが好きだ、ということはない。
それは仕方のないことだが、
やっぱりどこか悲しい。。。
『でもあたしは参加するからね!祭の囃子隊として!』
と笛を吹くマネをするサユリ。
『あたしは屋台の管理の方手伝うから!』
とユカ。
『おれは、神輿担ぐからな!』
とシンヤ。
みんな笑顔だ。
電車の出発のアナウンスが流れ、急いであたしと兄は電車に飛びのる。
『リンもハヤトさんも、ガンバってくださいね!』
『絶対演奏観に行くからな!』
『巫女舞も頑張って!楽しみにしてるよ!』
みんなの声援に答えるように手を降る。
電車の扉が閉まり出発するが
友人たちはそれでもわたしたちをみていてくれた。
大切な仲間
彼らがいるからこそ、
このまちがより大好きになって
かけがえのない大切な場所となっていた。