第2章 新しい家族。
「だから、あなたはもうこれ以上、
私に関わることはありません。
家族のもとへ帰ってください。
みんな、待ってます。
あなたにとって、かけがえのないもの、のように、
みなさんもきっとあなたをそう思っています。
家族は、そういうものです。
どんなときでも、どんな情況でも、
家族は…思い合うものなんですよ?」
「…………」
ローはそのまま私の手を離し、
黙っていた。
そんな顔をしないで。
だって、昔私にそう言ったのは
あなたでしょう?
「さようなら。」
「……ボソッ…ロー」
小さな声で、
名前をよんだ。
きっともう、あなたの前では呼べないから。