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短い話。

第11章 猫と鷹 5-1


鷹「あつい…」

あつい。都内の昼、1人部屋、暑さで溶けそうだ。
あいつは、猫は何時に来ると言ってたっけ、
忘れたプリントを取りに来ると言ってたあいつはもうきてもいい時間ではないか…そんなことを思いながら、暑さの中朦朧としてる。

つめたい…

ふと目を開けると、あいつがいた。

猫「おはよう、アイス買ってきたよ?たべよ?」

あぁ、よかったきてくれた。

とてもあつい日だから許されるかな、ちょっと頭のネジが外れただけだからって許されるかな、
そんなことを思いながら、二人でアイスを食べようとしてた。
なぜか豆腐も買ってきたらしく、「冷奴で食べよう」と言った猫は、キッチンに立った。

少し遠く見える後ろ姿が愛おしくて、抱きしめてしまった。

猫「どうしたん?」
鷹「今日の服いやらしい。ノースリーブにスカート。」

猫「ひひ」

鷹「おなか、やわらかい」
猫「やめぃ」

冷奴とアイス。バカな二人。

まだあついからいる。といって、猫は部屋で横になり始めた。

(いいのかよ)

あいつの隣で俺も横になる。近い。

理性をたもとう。

そう思ってると、急に猫の手が俺のほうに伸びてきた、
猫が大好きな俺の耳たぶを触りに来たのだ。

猫「やっぱりすき、みみたぶ」
鷹「…」

猫「私のどこか触りたい?」

完全に誘ってるのか、こんな昼のあつい部屋であいつは俺を誘ってるのか、

猫の気持ちはわからない、でも俺はお前のおなかを借りることにした。

おなかに頭を乗せる。奴は耳たぶを触りやすくなる。
安全な関係。

夜まで奴がいたら、襲ってやりたいとさえ思えた。
鷹の爪で、最後まで傷付けて、
そんなことを思う昼。
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