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ハイキュー 〜約束を果たすまで〜

第1章 消えたのも 託された思い*


『惑わされるな。』
詠流の言葉が、聞こえた気がした。
姿を確認したくなり、締め切られたカーテンを開けた。
「いない……。」
当たり前のことだが、窓の外に詠流がいた気がした。
いつの間にか時間が経ち、夕日が部屋へと光と暖かさを運んでくる。
なにげなく光を追いかけ先に目に付いたのは、宝物をしまっていた箱だった。
「なにいれていたのかな。」
いつも、見せてくれなかった中身を見てみたくなった。
そっと箱を開けると、たくさんの写真やら雑誌の切り抜きが詰まっていた。
箱の奥底に、手より少し大きめの茶封筒が入っていた。
中を見てみると、受験票が…。
受験票に貼ってある顔写真、まっすぐ前を見つめる詠流。
「ごめんね…。私は、詠流を殺してしまった…。この事実は消えないけど、明日から詠流として生きるね…。」
私は、受験票を大事に抱きしめた。
「詠流の夢を叶えるから…」
そう、写真の中の詠流に誓いを立てた。
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