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贈りものを君に

第6章 拒絶もまた



「…すまない、無理矢理入ってきてしまった」

花京院は今にでもとびかかってきそうなぎらついた目をしたに怯んだ。彼女はまだこんな目ができるのかと、残念にも思えた。

「いいから、…はやく帰って」

「」

承太郎はの寝ているベッドの脇にある椅子に腰かけ、の様子を伺った。

「…帰って、聞こえないの?」

「また昔に戻る気か」

「ッ!!」

承太郎はの折れているであろう左腕を強く掴んだ。それと同時に痛みが走ったのか顔を酷く歪ませる。

「そうやってまた、一人になる気か」

「承太郎、もういいよ、の言う通り帰ろう」

「…うるせー、俺はコイツを一人になんてもうする気はない」

「帰ってよ!!!」

は初めて声を荒げた。これには承太郎も驚き目を見開く。花京院もこんなは初めて見たと驚きを隠せなかった。

「そうやってきれいごとばっかり並べて、私と一緒にいたから罪悪感でも感じてるんだろうけどそんな心配とか必要ないから、そんなことしなくても私は生きていけるの!!」

はナースコールを握りしめて叫んだ。

「一人でじゅうぶんよッ!二度とその顔を見せないで!!」

そうしてナースコールを押し、すぐに医師が駆け付けた。面会拒否のハズなのに承太郎と花京院がいる事に驚き、すぐに二人を退出させた。
の顔は涙でぐしゃぐしゃだった。



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