第4章 決着
「っ、チッ!軍勢を上げろ!こちらへ侵入させるな!」
『はっ!』
こちら側、武田軍が段々と勢力を上げてきているらしい。
切羽詰ったような声が先程から上がっている。
もう朝が来た。
夜もすがらに戦うのは、両者とも辛くはないのだろうか。
半日空け、様子見をしてから来る、という判断はきっと父上の考えだろうけれど、流石に肉体的にも疲労が来ていると思う。
『応戦、間に合いません!』
『突破されました!こちらへ来ます!!』
「守備を固めろ!この部屋にはだれも通すな!」
……今、何が起こっているのだろうか。
幸村は無事なのだろうか。
何も見れない今、不安ばかりが募る。
『ぐあぁっ!!』
『っここは通さん!…っぐ!ガハァッ!』
「っと~、こっから先は通さねぇからな?」
「っ!!」
「通りたければ、俺の首を取ってから行け。」