第4章 決着
……あれから一夜明け、私は朝日を眺めている。
就寝なんてしていられない。
昨夜から政宗軍の兵士達が慌しく出入りをしている。
突然のことに驚きを隠せないでいるのだろうか。
「おい、姫。お前はこの部屋から一歩も出るな。いや、動くな。ここも閉める。部屋の中で大人しくしていろ。」
「はい……」
襖を閉められ、殺風景な部屋の中で一人。
聞こえてくるのは政宗殿の指揮の声、兵士の足音。
微かに聞こえてくる、刃と刃を交わすような金属音。
今、戦っているということが分かる。
誰かが怪我を負ったり、死んでしまうことは、とても悲しいし、辛い。
それが父上や、幸村だったら、それ以上に悲しい。
怪我なく終えることは出来ないとは思うけど、軽い、軽傷で事を終わらせて欲しい。
お願い……早く終わって…