第8章 晴れの日の雨
夕飯を食べて少し飲んで帰る
そうするつもりだった
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スー
スー
「晴?」
気がつくと晴は寝息をたてていた
テーブルにうつ伏せる顔をのぞき込めば、気持ち良さげに熟睡してしまっている様子
「ん~、起こすのも可哀想か…」
そう考えたカカシは晴を負ぶい店を出た
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星空の下、彼女を負ぶってゆっくりと歩く
「…本当によく寝てる」
最近いろいろあったし疲れてたのかな…
彼女の性格上
絶対人に弱みを見せない、頼らず一人でなんとかしてしまう
「もっと頼ってくれればいいのに…」
本当は側にいられるだけで良かった…
でもいつからか
もっと彼女を知りたいって思うようになったんだ…
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人はそれを「恋」と呼ぶ
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背中に彼女の心地良さそうな寝息を聞きながらカカシは帰路に就くのであった