第1章 急な雨に
女はシカマルをキッと睨み付け言い放った
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「お前……口が悪いのは相変わらずだね…シカマル、こいつも悪気はないんだよ」
カカシが仲介に入るも二人は睨み合ったまま
「…はぁ…違うでしょ、お前は誰よりもアスマの近くにいて大切におもってた…だからわかってるでしょ…アスマの気持『わかってたまるかっ!大事なものを置いて居なくなる奴の気持ちなんか、わかりたくもないっ…』
そのまま走り去ろうとする女の腕をカカシが掴んで制止する
「…晴っ、」
『離せっ!』
「…落ち着け……お前が悪い訳じゃない、自分を責めるな『わかったようなこと言うなっ!』
声を張り上げる女に一瞬戸惑いつかむ手の力を緩めるカカシ
だが、すぐに冷静さを取り戻した女は目を伏せがら弱々しく口を開いた……
『…悪かった…でも…あいつは言ったんだ』
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俺も守るものが増えたし、簡単には死ねねぇなぁ
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『…それなのに、簡単に死にやがって…私は絶対に許さない…』
去っていく女の背中をカカシとシカマルはただ見つめていた……
「…晴…」
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雨が女の姿をかき消すように強くなっていた
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