第4章 雲り空
「第四次忍界大戦、我ら木の葉も他の忍四大国と同盟を結び一斉に立ち上がる!!私も前線に出ることになるだろう…皆も心せよ!」
第四次忍界大戦、その言葉は忌まわしい歴史を思い出させる
「晴、お前は結界班と共に里に残り何があっても守り抜け!」
『しかし!戦力は「お前の結界術は鉄壁の守りだ、頼んだぞ」
『…っ承知しました、里の事はお任せください』
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戦闘員のほとんどは戦地へ配置され、里は手薄になる、もしそこに攻めいられでもすれば…
『五重結界』
晴は里に強力な結界を張る
綱手が晴にこの役目を任せたのは、天宮一族の血経限界が高等結界術だと知っているが故
「…これは…天宮の結界術か…」
「…しかし、これほどの結界となると相当なチャクラを使う…どれほど保つか」
『…ホムラ様、コハル様、ご安心を…天宮一族に伝わる結界術は、戦争が何年、何十年続こうとも…術者が死ぬまでは、仙術でも無い限り破られることはありません…』
何重にも層を成す結界と共に晴の身体に術印が現れる
「晴っ!待てっ、それは…」
『綱手様…私は…もう、里から出ることはできません……勝手をして、申し訳ありません…しかし、里を守るにはこの術以外ないかと…』
天宮一族に伝わる結界術
広範囲に強力な結界を張ることが可能ではあるが、術を発動した者は命尽きるときまでその結界から出ることが出来ないのだ…
「血経限界を…よかったのか?」
元々は火の国と他の大国との間の小国に暮らしていた天宮一族は第三次忍界大戦に巻き込まれ滅び、唯一生き残った晴は木の葉の里の三代目火影の元に引き取られ育てられた
『私は里に命を救われた身…元より迷いはありません』
「…そうか…お前の覚悟、決して無駄にはしない…」