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怪事件

第1章 始まり


鬼「やぁ人間の皆さん。皆さんは妖怪の存在を信じていますか?今回のお話は妖怪の存在を信じている少女のお話です。え?いるはずないって?もしかしたら、アナタの身近に潜んでいるかもしれませんよ?」

学校は異様な雰囲気に包まれていた。
生徒が何人もいなくなって一週間が過ぎようとしている。
警察もお手上げで挙句の果てには、犯罪者のように張り紙が出され、懸賞金がかけられた。
唯一の手がかりは階段の壁に残された黒い痕跡だけ。
失踪者も全員階段で消えているというから、また謎だ。
そんな怪事件に一人の少女だけは諦めていなかった。
ヒロイン「先生ー!私、帰りまーす。」
先「ヒロイン!?何言ってんの!?」
突然の事に先生も戸惑いを隠せない。
ヒロイン「こんな事件が多発してたら、授業どころじゃないですし。さよならー。」
来たばかりだというのに、彼女はさっさと帰っていく。
教室に残された先生と生徒数名は、項垂れるしかなかった。
ヒロインという彼女はただ帰ったわけではない。
今日こそ事件の犯人を一人で捕まえ、友人達を救おうとしていたのだ。
夕暮れの6時、学校にてその計画は実行された。
鍵が壊れている裏から忍び込んだ彼女は早速、例の階段に向かう。
この時間は担当の先生が見回りをしている時間だ。
先生には悪いが、犯行の一部始終を見なければ犯人を特定できない。
懐中電灯の明かりを確認すると、彼女は静かに身を潜める。
ヒロイン「さぁ・・・いつでも来なさい」
先生が階段に足をかけた瞬間、天井から何かが現れた。
ヒロイン「何・・・アレ・・・」
先生は一瞬で攫われ、残った静けさが漂う。
彼女は物音を立てないように慎重にその場から離れた。
帰路につきながら、彼女はふと小さい頃を思い出す。
それは、祖父との思い出。
祖『ん?何を見とるんじゃ?』
ヒロイン『絵本だよー。見てほら妖怪さーん!』
祖『おぉ、ヒロインは妖怪を信じとるんじゃな?』
ヒロイン『うん!』
祖『ならば、ゲゲゲの鬼太郎さんを知っとるかい?』
ヒロイン『き・たろ・う?』
祖『そう。人間の味方・・・ヒーローじゃよ!』
彼女は確信していた。
この事件の犯人は妖怪だと。
もう解決できるのは鬼太郎しかいない。
ヒロイン「そういえば・・・妖怪ポストだっけ?」
帰宅した彼女は急いで手紙を書いた。
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