第8章 親子
柚姫の言葉を聞いた瞬間、目を見開き驚きの表情をみせる2人。驚くのは当たり前だろう。50という数字は、相当な数だ。睡蓮が1つだとしても、かなりの威力がある爆発だ。
しかしそれが、50という睡蓮の数が集まれば相当な威力だ。だが、それをいとも簡単に生み出してしまう柚姫も凄い。
「驚く事はありませんよ。黒子は、成長次第ですけど、私の半分以上は出せます。氷室さんは、バランスが良いため25前後だと思います。」
柚姫は、あくまでこれでも予想ですが…と微笑みながら付け足す。氷室さんは、頬を緩ませ黒子に、頑張ろうか…と声を掛けると黒子も、はい、としっかり返事をして術を再開させる。
柚姫は、その2人を見守るようなに見ていた。その時、遠くの方から足音が聞こえて、柚姫はその方向を見る。
其処には、だるそうな表情を浮かべながら歩いている青峰の姿があった。その様子を見た柚姫は、苦笑し青峰に声を掛ける。
「青峰は、サボり?」
「ん?あ、いや……別にそういうわけじゃねぇよ……。」
柚姫に声を掛けられたら青峰は、半分同様をみせる。どうやら図星のようだ。青峰の同様振りに、クスと僅かに笑う柚姫は手を刀に寄せる。
「じゃあ、暇なら相手にしてあげるよ。その方が、青峰もやる気起きるみたいだからね。」
柚姫の一言に、マジで!?と声を漏らす青峰の瞳には、キラキラと輝き始めた。青峰は、どうやら相手をしたかったみたいだ。そのままで、刀を鞘から抜き取るが動きが止まる。
「あ、でも…コレあぶねぇーじゃねぇか?大丈夫なのかよ?本物だぜ??」