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異世界の住民【黒子のバスケ】

第8章 親子


すると、光瑠はすぐに険しい表情を浮かばさせて、どうだろうな…と呟くように言い、箸を置く。

「最近だが、あの結界…弱くなってきている。」

光瑠の発言で、黒子達だけでなく賢次、洸汰そして優花までもが驚いていた。結界の関係者である柚姫も、薄々気付いていた為、黙ってその話を聞いていた。

「じゃあ、壊れちゃんスか?」

「今、すぐじゃない。そんなヤワな結界じゃない。前と比べて、弱くなっただけだ。」

黄瀬は、心配そうな表情を浮かべながら、光瑠に質問をするが、光瑠は、少し顔を強ばらせていたが、答える。

「暫くは大丈夫だ。暫くは…な?」

光瑠は、そう言いながら二度言う。光瑠が言った通り、結界はすぐ壊れるワケではない為、暫くは街は平気だ。しかし、それがいつまで続くかの問題だ。

「そんなくだらない冗談、僕に通じるか…。結界は、破れる事ないだろうによ。」

「あれ?叔父上、頭…平和ボケしたか?能力がないとしても、同じ神禮一族だから、結界の異常は気付く筈だ。」

光瑠は、嘲笑い杲良に向かって言う。まさかの発言に、柚姫はクスと思わず笑ってしまった。

杲良は、激しく顔を歪める。ガタッ!と大きな音を立てて、立ち上がる。

「貴様は、どれだけ僕を馬鹿にするんだ!?」

「あ~も~、五月蝿いな。それでも、父の弟か?叔父上よ…。このぐらいの挑発にのるな。」

「そこで、アイツと比べるなッ!!!」

杲良の声は、リビング中に響き渡る。逆に、光瑠は冷静な表情を浮かべて静かに言っている。
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