• テキストサイズ

異世界の住民【黒子のバスケ】

第8章 親子


「バランスが良い??」

氷室は、首を傾げる。柚姫は、そうだよ…と言いながらしっかりと頷く。柚姫の話によれば、人それぞれ偏りがあるみたいだ。柚姫の場合は、術が強力だが、刀術は少し怠っている。

光瑠は、柚姫とは逆パターンだ。術が怠っている代わりに、刀術が強力なのだ。だが、稀にバランス良い人物もいる。それが、氷室だ。

黒子の場合は、皆より平均以下だというが、それでも刀術よりも普通の術が強いみたいだ。

「俺も、術は使えるのか?」

氷室の質問で柚姫は、うーんと唸り声を少し上げて氷室を凝視する。

「多分ですが、一応使えるみたいですね。強力な術だと身体に負担が掛かりますが、さっきの術なら氷室さんでも使えます。」

「じゃあ、その術を俺にも教えてくれないか?」

柚姫は、いいですよ…と微笑みながら言う。先程、黒子が作った睡蓮の術は維持が出来れば、宙に幾つ物の睡蓮を浮かす事が出来るみたいだ。

睡蓮1つの爆発は、相手を吹き飛ばす程度にしかならないが、睡蓮を大量に作り出せば大きな爆発をさせ、威力が増すという。

だから、睡蓮1つを練習するときは、書類室や小さな部屋でも練習は出来る。但し、大量に作る場合は外でやるしかないという。

柚姫は、黒子と氷室に練習を始めようと声を掛けようとした時、ガチャッ…と書類室の扉が開かれる。其処には、杲良がいた。

その杲良を見た瞬間、柚姫の表情が一気に険しくなる。杲良は、ニヤリと怪しい笑みを浮かべながら、黒子と氷室には目もくれず、柚姫の近くまで歩みよる。
/ 126ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp