第8章 親子
「書類室には、興味があります。ついでなので、俺が見に行ってもいいですか?」
今まで話を聞いていた氷室は、光瑠に尋ねる。すると、今まで休憩していた黒子も立ち上がり、光瑠に近付く。
「僕も行ってもいいですか?」
「そうだな、ついでに頼むな。あと、叔父上には気をつけろよ。」
光瑠は、黒子と氷室に書類室の許可を出す。黒子と氷室は、ありがとうございます、と言ってから城の中へと行く。洸汰は、いいのですか?と心配そうな表情を浮かばせながら光瑠に問い掛ける。
光瑠は、肩を竦めて大丈夫だ、と呟くように言ってから、刀の素振りを始める。
「そういえば、緑間…。お前、ラッキーアイテムはどうした?昨日も持っていなかったぞ?」
青峰は、緑間にそんな質問をする。緑間は、毎度おは朝を見てラッキーアイテムを持っているのにも関わらず、この世界に来てからラッキーアイテムを思っていないのだ。
緑間は、難しそうな表情を浮かべながら言った。
「それが問題ないなのだよ。此処は、テレビが存在しなければ、おは朝も存在しない。だから、ラッキーアイテムを探せないのだよ。」
緑間は、悔しそうな表情へと変える。やはり、緑間にとってはラッキーアイテムは必要だが、この世界はおは朝は存在しないので仕方ない事だ。
光瑠は、チャキ…と刀を鳴らし太陽の光により、刀はキラン…と輝くそして…。光瑠は、下から上へと振り上げる。
その時、光瑠の刀から何かが飛んで行ったが速過ぎて見えなかった。光瑠は、あ…と言葉を漏らす。その様子を見た賢次は、溜息を1つし頭を抱える。