第8章 親子
そういう事で、渋々黒子達も自分達の部屋に戻って行くのだった。
翌日になると、朝からまさかの訓練だ。朝食で栄養つけて休憩をした所で、訓練が始まった。いくら、黒子達がバスケで朝練でやっているからとはいえ、訓練の内容が違う。
体力が皆より少ない黒子は、途中でバタリ…と倒れる。
「黒子ぉぉー!?」
「テツ君、しっかりして!!」
慌てて火神とさつきが黒子に近寄り、黒子だけ休憩時間を入れる。その間、さつきが面倒をみる。光瑠は、苦笑を皆に見せながら黒子の様子を見る。
「あちゃー…黒子だけ別の訓練させるか。体力が肝心だからな~…。」
光瑠は、刀の素振りをする。遠くの方から、高尾が刀を持ちながら真ちゃーん!と声を出しながら緑間に近付く。
「これ以上、近付くな高尾。危ないのだよ!」
「え、ひでぇー!というか、俺、真ちゃんに嫌われた!?」
緑間に注意をされた高尾は、目を丸くさせるせながら苦笑をみせていた。紫原と青峰は、だるそうに刀の素振りをしていたが、サボるという事はなかった。
「光瑠様、姫様は何処にいるのですか?」
洸汰は素振りを止め、光瑠に質問をすると、光瑠はあぁ…と声を出して、素振りを止める。
「柚姫は、今…書類室にいる。調べ物があるみたいだ。」
「お1人で大丈夫なのですか?」
洸汰は、柚姫の事を心配し始める。その様子から光瑠は、うーんと唸り声を少しあげ、腕を組む。やがて、どうだろう…と呟くように言う。
その時、素振りを止めた氷室が光瑠に向かって言う。