第7章 訓練
お風呂は、温泉なみにとても広い。黒子達にとっては、この世界に来て二回目だ。次々と温かいお湯の中に入る黒子達。洸汰も黙ってお湯に浸かるのだ。
その時、青峰は何か期待しているよな瞳をする。青峰の考えていることは、大抵黒子達が全員分かっている。
「よし!覗くぞ!」
「峰ち~ん、最低~。」
青峰が、ガッツポーズをとってそんな事を言うと、批判の声があがる。そう、これが当たり前なのだ。だが、洸汰は、平然と答える。
「悪いがその考えは甘い。必ずしも隣が女風呂というワケじゃないからな。」
洸汰の言葉に、僅かに顔を歪める青峰。どういう事だよ?と青峰は洸汰に質問をする。洸汰は、腕を組んで青峰に伝える。
「だって、隣女風呂じゃねぇもん。女風呂は、もう少し離れた場所に設置してある。」
洸汰の一言に、はぁー!?と声を荒々しくあげる。青峰の声は、男風呂に響き渡る。皆は、咄嗟に耳を塞ぐ。
「うるせぇーよ!青峰ッ!!」
「大我の声も十分五月蝿いと思うが…。」
火神は、青峰を注意する為に声を張り上げるが、その火神の声も風呂中に響き渡り、氷室に注意をされてしまう始末。それに…と言葉を繋げる洸汰。
「光瑠様と賢次に、バレたら…コレだぞ?」
洸汰は、そう言いながら人差し指だけを立てて、自分の首もとまで持って行き、奥から手前へとスライスさせる。その行動を見た、青峰は顔を真っ青にさせる。
黒子達は、『首を落とされる』と考えていた。
「じゃ、じゃあ…、止めとこ。死にたくねぇーし…。」
青峰は、渋々お風呂の中に入る。