第7章 訓練

キィィーン！と金属音が鳴り響く。柚姫は、驚きながらも刀を受け止める。キチキチと刀同士が鳴る。

「す、凄いっスね…。手が痺れる感じがするっス…。」

初めて刀を振り回し、刀同士がぶつかり合うと、黄瀬のような感想がくる。それだけ、刀同士が響きあうのだ。黄瀬は、柚姫から離れる。

柚姫は、一気に黄瀬の距離を縮めて攻撃をする。黄瀬は、何とか避けて動きは洸汰と全く同じである。やはり、【模倣（コピー）】の力は凄い。

「あの動き、さっき俺がやったのと同じ…！？」

洸汰は、驚きながら言葉を漏らしていた。初めて見た者は、恐らく全員驚くのは当たり前だと思われる。

だけど、それもつかの間あっという間に
柚姫は、黄瀬の持っていた刀をキンッ！と吹き飛ばし、黄瀬の首に刃先を向ける。

「なかなか良い、動きだったよ。涼太。けど、洸汰と全く同じ動きだと先読まれちゃうから気をつけてね。」

柚姫は、黄瀬にアドバイスを言いながら褒めて、刀を鞘にしまう。

──初心者だと洸汰の動きには、ついていけない。よほどの実力者だね…。

柚姫は、チラ…と黄瀬の方向を見てそんな事を思っていた。勿論、皆も茫然としていた。笠松は、黄瀬に大丈夫か？と心配そうに問い掛ける。

黄瀬は、苦笑を見せていたが大丈夫っス！と元気よく答える。

「す、すげぇーな。アイツ…。」

「はい、柚姫さんは、凄い人です。惚れました。」

「そうか…。」

火神は、驚きながらも黒子と話していると、一度火神は、黒子の話を少し流して、数秒後に火神から…はぁ？と間抜けな声を出す。