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異世界の住民【黒子のバスケ】

第5章 守る者達


2人は、驚きながらも開いた扉の方向を見ると、其処には紫原がいた。柚姫は、紫原を見て微笑んで静かに言う。

「どうしましたか?」

紫原は、ゆっくりと柚姫の部屋に入る。すると、紫原は優花が手に持っているゼリーを目にするとキラキラと輝き始める。

紫原の顔は、欲しいという願望が出ている。その様子から柚姫は、クスと笑い優花に向かって言った。

「優花さん、彼にゼリーあげて下さい。私は、大丈夫ですから。」

「ですが……。………分かりました。これを紫原様に差し上げます。」

優花が持っていたゼリーを、紫原に渡す。勿論の事、紫原はとても喜んで受け取りゼリーを食べ始める。

「優花さんは、もう休んで下さい。明日も大変でしょうから…。」

「それを言うならば、姫様もです。絶対に休んで下さい!」

柚姫は、優花の言葉にはっきりと頷く。それを確認した優花は、ホッと胸をなで下ろし、トレイを持ち柚姫の部屋を出て一度お辞儀して、扉を閉めるのだ。

柚姫は、ゼリーを美味しそうに食べている紫原を見て笑う。

「美味しそうに食べますね。」

「うん、美味しいのはホントだし~。ねぇ、なんて言う名前なの~?俺、紫原敦って言うんだ~。」

マイペースに話す紫原。そのマイペース差に、柚姫はクスと笑う。

「紫原…敦。良い名前ですね。私は、神禮柚姫です。宜しくお願いしますね。」

柚姫がそんな事を言うと、紫原は僅かに頬を膨らませる。その事に気が付く柚姫。
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