第5章 守る者達
緑間が青峰に向かって、馬鹿と言った為、青峰の表情は険しくなる。
「そういえば、光瑠さんとは自己紹介をしましたが、柚姫さんという人と自己紹介してませんね。」
そう実はというと、柚姫と黄瀬がリビングに移動している間に、黒子達は光瑠とお互いに自己紹介をしていたが、柚姫とはまだしていなかった黒子達。
「俺は、もう自己紹介したっスけどね!」
黄瀬の最後の言葉に、星マークが付きそうな勢いでキランッ!と輝かせながら言う。その瞬間、死ね!と青峰の不機嫌な声が聞こえてきた。
「他の人は、どうする?」
赤司が元の話を戻そうと、皆に問い掛ける。
「僕に出来る事があれば、やりたいと思います。」
「だりぃけど、やるしかないみたいだな…。」
「ふん、人事を尽くす為に、俺はやるのだよ。」
3人の答えは、戦闘に参加するという。残るは、隣の部屋にいる火神達と紫原だけとなった。
その紫原は、トイレから帰る途中で迷子となっていた。そう、城の中は広い為どうしようもない。紫原は、城の中をぐるぐると歩き回っていた所、ある部屋から灯りが漏れているのを発見する。
その部屋は、柚姫の部屋だ。部屋の中には、柚姫と優花がいる。
「姫様、少しでも食べて下さい。体力が付きませんよ?」
「分かってはいます。けれど…食欲が全くなくて…。」
そう柚姫は、優花が持ってきたデザート…ゼリーを食べようとはしなかった。優花は、心配で仕方ない為食べるように進める。
その時、ガチャ…と柚姫の部屋の扉が開く。