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異世界の住民【黒子のバスケ】

第10章 恨み


やがて、実渕もリビングを出て行ってしまった。誰にも語らず。しかし、それでも見抜いてしまった赤司と光瑠。

実渕は、柚姫の後を追い掛けるのだった。そして。杲良も椅子から立ち上がりリビングを出ようとした時、賢次がリビングの扉の前に立つ。

「何のつもりだ?其処を退け。」

「光瑠様の命令で、貴方様を此処から出す訳にはいかないのです。」

杲良は、光瑠の方を見て睨み付ける。勿論、光瑠も睨み付けていたのだ。さて…と言葉を漏らしながら椅子から立ち上がり、光瑠は杲良を見る。

その表情は、今までと違った怖い顔を浮かばせていた光瑠の姿。やがては、重々しい空気が流れ始める。

「…記憶が曖昧で、今まで何とも言えなかったがやっとはっきりした……。なぁ~…叔父上?」

この光瑠の一言により、何かが崩れ始めた。杲良は、何が言いたい?という顔をしていたのだった。
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