第15章 *支配者の時間*
宇佐見side
「さて、始めましょうか」
は?何を?
「学校の中間テストが迫ってきました」
「あらそう」
「そんなわけでこの時間は」
「高速強化テスト勉強をおこないます」
「ねー殺せんせー」
「なんでしょうか、桃果さん」
「めちゃどーでもいい事だけど私にとっては一大事なの」
「?」
「止まって喋ってくれない?せんせーを目で追いながら話聞くの目が痛い…」
「宇佐見…分身に見えないのか?」
「はぁ?何言ってんの?国、数、英、社、理…NARUTO?のハチマキをいちいち外したりつけたりしてるじゃん」
竜馬の言葉に思わずそう答える
「ちなみに…NARUTOは寺坂君です、苦手科目が複数ありますからねぇ」
「…私が言ってるのは、私が目で捉えられないほど早くしてほしいの、私…動体視力が良すぎるから…」
うゎ…なんか変な事思い出してきた…
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「なぁなぁ、宇佐見!ジャンケンしよーぜ!」
「いいよー!負けないからね!」
目の前にいるのは私
そして、ジャンケンをしてるのは近所の男の子3人と女の子2人
「ジャーンケーンポンッうわぁ!まけたー!」
無論、動体視力のいい私は、相手が何を出すのかが分かるわけで
ジャンケンで負けた事はなかった
だからー…
「お前、なんで負けねーの?」
「いや、そんな事言われても…」
多少、負けず嫌いな部分もあった私
動体視力の事は言う気になれなかった
「うげー気持ち悪!皆、向こう行こーぜ!」
「ちょっ、待ってよー!」
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多分、それからなんだと思う
見えすぎるこの瞳を嫌いになっていったのは…
転入初日もそうだった、殺せんせーに向けられた弾を避けるか全て取った
動体視力と同時に反射神経の異常なまでの発達
周りのみんなは羨ましがってたけど
私にとっては……
ただの嫌いになる要素でしかない