第2章 ■2
校長先生の話をだらだらと聞く。
前の里奈はぼーっと禿げた校長の頭をみていた。
周りの女の子の視線は小瀧君や重岡君の方を向いている。
そんな二人は皆の視線を気にせずふざけている。
そんな様子をぼーっと眺めていると不意に小瀧君と視線がぶつかった。
『…?』
口パクでなにか言っているが伝わらずもう一度口元を注目してみる。
「く・ち・あ・い・て・る」
口あいてる…?
私は気付けば恥ずかしくなり顔を真っ赤にさせ視線を逸らした。
小瀧君と重岡君がこちらを見て笑っていたのには気付かないふりをしたまま。