第5章 ■5
----小瀧side
俺としたことが遅刻や…。
やばいやばいと学校に向かって走れば同じように走ってる女の子が目に入った。
そらちゃんやった。
内心ガッツポーズすれば、そらちゃんが俺に気付いた。
『小瀧くん?!?!』
と驚いた顔で俺を見る。
しかも昨日俺の事は望って呼ぶって言うたんに~…
望「寝坊してん~!」
といえばそらちゃんが笑う。
そらちゃんが笑うたび、俺の心はどきってして多分そらちゃんのこと好きなんやろなって実感する。
ギリギリにつき慌てて学校に入れば俺たちを見てクラスが静かになる。
あ、多分俺ら一緒に来たん思われたんかな。
そう思っていればそらちゃんはいつの間にか俺の後ろには居なく、いつものように女子達がいた。
やっぱりそらちゃんの事を質問攻めされれば
「寝坊してん~たまたまやで?」
と女子達に目を向ければ安心したように笑っている。
ぱっと顔をあげればそらちゃんは里奈ちゃんとシゲと一緒にいた。
その時俺は何故か悔しかった。