第2章 助け合うところ。
「け…ん…」
っ!!
「あぁぁぉああぁあ!!?!」
あたまがわれそうに痛い。
痛い。
イタイ。
目の前の状況を私は理解することが遅かった。
女性の首を飛ばしたおじさん、そしてそれを当たり前かのように見ているおとこたち。
彼女は、なにかしたのか。
彼女は、なぜ殺されたのか。
彼女は、彼女のようなものが、
喰種、なのか。
「イタイイタイイタイイタイイタイ。」
この香りはなんだ。
この臭いはなんだ。
情けなくて心強くて温かい匂い。
そしてどこか知らない臭い。
「あぁ…私は……なん、だっけ」