第1章 無垢
「でもさ、私を食べたらよかったのに。」
「そうだねぇ。
まぁ、キミが魅力的だったから、」
「変態キザ野郎なんだね。」
「はは。まぁいいさ。
それで、皇、君はどうするんだい?」
「どうするたって…
まぁ、いろいろ知らないといけないし、
それに、この世界に残る、私の欠片を探さなきゃ。」
「そう?じゃあ、自由にここを使うといいよ。」
変態が優しい。
なにかの前兆か?
「失敬なことを考えてないかい?」
「いや、べつに。
まぁ、ありがと。
そうさせてもらうよ。
じゃあ、今日はそろそろ、…」
「あぁ、待って、その前に、
この靴を君に…裸足じゃ目立ってしまう。
もとより魅力的で目立ちそうなキミがさらに!「ありがとまたね。」」
靴を履き、颯爽と月山の家を出た。
「金持ち?」
喰種も金持ちってあるんだー。